会長就任挨拶(2023)
この度京機会会長を拝命致しました千々木亨です。
2012年より今年まで10年間九州支部長を務めておりました。京機会では九州のような小規模な支部運営しか経験がなく役不足の感は否めませんが、永らく京機会の運営議論に参加させて頂いた経験を踏まえ、少しでも皆様のお役に立てるよう尽力致します。ご協力の程よろしくお願いいたします。
京機会では、すでに本部や各支部において様々な活動が展開されております。会員間の懇親行事や学生と企業との交流会も盛んに行われ、中高校生を対象とした出前授業や合同工場見学等の社会貢献活動も展開されています。これらは、諸先輩や会員の皆様が永年にわたり工夫と努力を重ねてこられた賜物であり心より敬意を表します。現役の先生方も京機会の活動に積極的に参加され、御苦労頂いていることを大変ありがたく思っております。
Ⅰ.会員にとって魅力ある活動の展開
様々な世代のいろんなキャリアの方が集まっている京機会では、これらの活動を持続させ発展させてゆく為には、「会員の方々に魅力を感じてもらえる活動を持続的に展開するしくみ」が重要です。若い方は仕事や勉学に忙しく、京機会活動に時間を割く事に尻込みされる方もおられるでしょう。現役を引退され新たな第二第三の人生を歩むのに忙しい方もおられます。大学の先生方もなんとか時間を捻出して京機会活動を支えて下さっておりますが、研究や教育の本職も益々多忙となられておる中、ご負担に感じておられるかもしれません。
その中で、皆様から支持して頂き魅力を感じて頂ける活動を展開し持続するために、下記の3つの視点を大切にしつつ皆様と活動を進めてゆきたく考えています。
- それぞれの世代の方々に魅力を感じて頂ける企画
京機会では学年単位の同窓会開催を促進すべく、学年毎の連絡網構築を支援し成果を上げてこられました。そこで次のステップでは、それぞれの世代で関心をお持ち頂けそうなテーマで皆様に魅力を感じて頂ける企画を展開出来ればと考えています。起業経験者の苦労話、若手社会人悩み相談、引退後の人生再挑戦、理系女性活躍最前線等々、皆様のご意見を伺いながらテーマを模索してまいります。 - 世代を超えてつながりあい響き合える工夫
インターネットやSNSなどのツールが普及してきたことで、世代を超え同じ趣味や、同分野の社会貢献活動(ものづくり教室等)に関心を持たれている方々がつながりあえる環境が整備されてきたと思います。すでにSNSで個々に連携をとりユニークな活動に挑戦されておられる方もおられます。是非、お知恵をお借りしながら京機会の魅力アップにつなげてゆければと思います。 - 運営負荷低減と効率化
京機短信には、会員の皆様の近況やご意見、研究室やサークルの活動状況、社会の世相やトピックスなど貴重な情報が寄稿され、会員の情報共有の為の重要なツールとなっていますが、編集校正の過程で担当される皆様に大変なご苦労をおかけしております。会の各種イベント遂行にあたっても毎年多くの方々が尽力されておられます。個々の実情をヒヤリングさせて頂きながら、これらの運営実務を支援し効率化する方法について皆様と一緒に知恵を絞りたいと考えています。
Ⅱ 機械系教室の魅力を発信し社会と共に発展させるしくみ
~産学連携・大学本部との連携、高校生・在校生・企業の橋渡し~
機械系教室が社会と共に発展してゆくお手伝いをすることは京機会のもうひとつの重要な仕事です。産学連携やリクルート支援ではすでにしくみが出来上がり、会員の方々が活発に活動されておられますので、その活動を支援する環境づくりを目指します。たとえば、京機短信に集積されている研究室や学生の皆さんの活動の紹介情報に企業や研究機関からアクセスしやすいよう再編集したり、情報配布を工夫して機械系教室の魅力をより効果的に発信するしくみづくりを検討します。
女子学生・女性研究者を増やし、女性が活躍しやすい機械系教室を実現することも極めて重要な課題です。女子高校生を対象としたものづくり講義や女性研究者の方々のネットワークづくりなど、時代の要請に即した新機軸の企画を会員の皆様のお力を借りながら進めて行ければと思っております。
Ⅲ 京機会での出会いは、時空を超えてご自身を見つめなおす機会
京機会会員の皆様は、大学に在籍した時期は異なりますが、青春時代を同じ京都の地で過ごし、同じ自然や街並みに親しみ、機械系教室で学問に情熱を傾けたという共通の体験で繋がっています。
がむしゃらに頑張っている今の若い学生に昔の自分を投影させて人生をやり直す勇気をもらったり、社会で活躍する大先輩の言葉から将来の自分の夢を膨らませたり・・、京機会での会員同士の出会いは、時空を超えて過去や未来のご自身の姿に想いを巡らすことで、今を見つめなおす良い機会を与えてくれることでしょう。是非、京機会の行事でお会いしましょう!
コロナ禍の終息にはもう少し時間がかかりそうですが、皆様と一緒に知恵をしぼりながら楽しく有意義な京機会活動を目指してゆきたく存じます。ご支援ご協力の程よろしくお願い申し上げます。
2022年12月20日
千々木亨(1979年卒)
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