関西支部:京機カフェ・文楽鑑賞会のご報告

    令和5年7月29日(土)に15名の参加で恒例の人形浄瑠璃「文楽」鑑賞会を開催しました。

    文楽とは「世界最高の人形劇」といわれ、演じるのは「人形遣い」「語りの太夫」「三味線」の3パートがあり、すべてが独立した主役でもあるそうです。

    「人形遣い」は一体に3人が付き、主担当は頭(かしら)と右手を、あとは左手担当が一人、足担当が一人の構成です。「語りの太夫」は物語のセリフを語る役で、1場面に登場する人形すべてを一人で「語り」を担当します。「三味線」はその場面のBGMでもあり、効果音でもあります。いずれの役割にもそれぞれ「人間国宝」に認定されている演者が出演することもあります。

    今回鑑賞したのは「大化の改新」を題材にした「妹背山婦女庭訓(いもせやまおんなていきん)」という演目でした。タイトルだけ聞いたらなんのこっちゃ分からんって言われそうです。当日はイヤホンガイドをつけて鑑賞したので何とかストーリーは理解できました。個人的にはもう少し現代口語で演じてくれるとありがたいと思います。

    肝心のあらすじですが、「藤原鎌足」が対立する「蘇我入鹿」を鎌足の息子「淡海」に成敗させるというもので、イケメンの「淡海」が「入鹿」の妹「橘姫」に接近して、「橘姫」に「入鹿」の持つ三種の神器の一つ「宝剣」を奪い取らせる。本来の恋人「お三輪」にはその命と引き換えに「入鹿を」倒す魔力を「淡海の持つ笛」に持たせる。最後は2人の女性の命と引き換えに「淡海」が「入鹿」を暗殺するというものです。ストーリーは現実離れしたものですが、イケメン「淡海」は2人の女性に命をささげてもらえるという私にとっては大変うらやましいものでした。(笑)

    4時間もの大作のあとは以前会員制の焼鳥屋さんで今は普通に予約できる少し辺鄙な場所にある「焼鳥祐」で懇親会を開催しました。

    文楽というと少し敷居が高いですが、前もってストーリーを予習していくとなかなかいいものです。人形の指先の動きで感情を表現するところなど一見の価値があります。来年はぜひとも若手の方もふるってご参加ください。