関東支部:異業種交流会 ~椹木哲夫先生講演会~の異業種交流会のご報告

    関東支部では毎年「異業種交流会」と題し、さまざまな業界との交流会を開催している。
    今年は、2024年11⽉22⽇ (⾦) に、⽇⽴製作所「⽇⽴⽬⽩クラブ」に於いて、京都大学理事・副学長の椹木哲夫先生(S56/1981卒)をお招きし、「大学のコンプライアンスにおけるシステム工学の実践:リスク管理とレジリエンス」と題したご講演をいただいた。

    現在の大学が抱えるコンプライアンス課題として、研究不正がなぜ起きるのか、対策としてどのようにレジリエンスを高めるのか、というお話から始まり、安全保障技術やデュアルユースに関する技術開発に携わる研究者としてのジレンマなど、現在の大学が置かれた状況をとても詳しくお話していただいた。各地からご参加くださった31名の参加者が、この興味深いご講演に聞き入った。さらに講演のあとの懇親会は旧交を温める濃密な場となって賑わった。この場を借りてご来場くださった方々にあらためて御礼を申し上げる。


    なお、会場は目白の高級住宅街にたたずむ日立目白クラブをお借りした。この建物はもともと1928(昭和3)年に学習院の寄宿舎として建設されたもので、東京都選定歴史的建造物に指定されている。スパニッシュ様式を取り入れた外観と、直線的な幾何学模様を活かしたアール・デコ調の内装が、ほぼ当時のまま保存されている。これは多くの参加者の関心をひき、許可をもらって建物内の講演会場以外の部屋を見学される方もいた。そのクラシックで気品にあふれる雰囲気は、同窓会として最高にふさわしい会場であった。