「カラーレボルバ」におけるレジストレーション技術
(QLPTメカニズム)
松下電器産業(株)ドキュメント技術開発センター 吉川 正紀
 モノクロプリンタのカートリッジと比較して、従来のカラープリンタのカートリッジ(4個のトナー、1個の感光体とクリーナ)は、感光体やクリーナの寿命が4倍必要であり、メンテナンスの必要とコスト高の欠点を持っている。これを円筒形レボルバ構成(4個のトナー、感光体、クリーナ)とし、モノクロプリンタのカートリッジと共用し、メンテフリーとコスト安の長所を持たせられる。しかし、レボルバ構成とすると、各感光体の位置がずれやすく、色ずれの原因となりやすい。そこで、QLPT(Quality Positioning Technology)を考案し、色ずれをなくすことができた。QLPTの特徴を以下に列挙する。

Floating and Locating Mech.
4つの感光ドラムを1つの本体駆動軸によって回転させ、回転のばらつきを減らした。
Solid coupling and synchronizing Mech.
4つの異なるギアのばらつき(色ずれMax.180μm)をドラムと本体のギアを直接カップリングさせ、ドラムギアのばらつきを低減、また本体とドラムギア比を整数倍にし、相対的な位置ずれをキャンセルした。(色ずれ42μm以下)
Slipping correction Mech.
  ドラムの偏心による色ずれを、紙とドラム速度差を利用し、転写時に紙をドラム上で滑らせ、色ずれを消去(色ずれ10μm以下)
以上の技術により、ユーザーフレンドリーなカラープリンタを開発した。

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