会長就任あいさつ −京機会総会より-
   
 ここ数年の間に「京機会」の活動は大きく変化してきている。従来は本部が主催する定例的な集りに機械系の卒業生と教員が集り、最近の話題を聞き、互いの近況を確かめ合う場であった。2年前に現役学生も会員に入ることにより関心事が広がった。また、全国に5つの支部が誕生し独自の活動を展開する基盤が出来たので、地域の会員が参加しやすい環境が整った。
 本年から一年に2回ある総会のうち、春の総会は各支部が持ち回りで開催にすることにし、支部ごとに従来と異なったアイディアを総会に反映させ、地方の会員が参加しやすい環境をつくることにより、会員の便宜を図ることにした。その第1回が関東支部運営のもとに今年4月に三菱重工(株)の横浜ビルで開催され、家族同伴の総会が成功裡に終了した。今年度のテーマになっている各学年評議員が中心になる年度ごとの集まりがもっと活発化すれば、会員間の情報交換や親睦が一層深まると確信している。
 インターネットで「大学同窓会」を検索すると654000件がヒットした。同様なことを「京機会」で行うと1090件に達して、その数の多さに驚かされる。その中には従来、耳に届かない個人の声も入っており、良い行事に参加したときの満足の声を聞くことも出来る。良い企画をつくり、うまくPRすれば必ず会員の耳に届き、参加者がふえてくるはずである。広報の手段は会合だけではない。1年に2回発行する「京機会ニュース」に加えて、月に2回配信される「京機短信」のコミュニケーションの効果は大きい。今は久保名誉教授の個人的な努力によって発行が続いているが、安定して活動をする仕組みつくりが必要だと感じている。
 また、先の日本経済新聞にも報道されたが、関西支部では「KMC活動」の名の下に、京機会会員のノウハウをベンチャー企業の活動支援に活用する模索が始まっている。これは将来的には、京機会の高い知財能力を広く社会のために活用する先駆けであり、同窓会活動が仲間内であるOB、教官、学生という「京都大学」の枠組みを超える可能性を秘めている。「京機会」が社会からも認識され、会員の能力がより広い範囲へ活用されることになれば、同窓会活動も新しい視点を得ることが出来ると考えられる。
 京機会活動を活性化するには魅力的な企画を立案し、シニア会員は言うに及ばず、とくに若手会員の参画を活発にすること、活動のベースになる財政基盤を強固にしていくことが基本と考えられるので、これらの点について会員諸兄のご協力をお願いしたい。                                                                             以上

  平成20年4月吉日   
                                     京機会会長 中川 哲(S38)


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